性モザイク
男は5000円の使い道に悩み、やさぐれ、酒を煽った。
「これがないと自分じゃないものは所詮買えない(ウンコパクー」
10万円なら違うのに……100万円なら違うのに……。一兆円なら違うのに……。
確かに今欲しいものを箇条書きにすれば、一つくらい買えるものはある。
ヘッドフォンは断線してる。フライパンは取っ手が取れてる。漫画の続刊は一年程買えていない。
しかし、今安物のイヤホンを買ったところでどうなるってんだ……?
この体を駆け巡る熱き欲情と不安、それは誰しもが抱く勝利への飢え。
ああ……六本木ヒルズから夜景眺めて、美人秘書の持ってきたシャンパン飲みてえなあ……。
満たされることのない渇望の解決策。
ああ悲しいかな哀れな残高は、ニコチンとアルコールへ変換される。(ひどいやつやな)
そうして彼の背中は、ネオンの影となり存在していくのであった……。
生活費に回さないと今月末首が回らなくなるんだよねそれ一番言われてるから。
い、いやあるじゃん!
ほしいものあるじゃん!
ドデデッデデーン!
中々届かないなって首を長くしてた。バイト帰りに見たら郵便ポストにあった。
せめて扉のポストに入れてくれませんかね?!
そう、この前ブログにも書いた。
砂漠のリアルムシキング
http://d.hatena.ne.jp/otokomaeno/
前野ウルド浩太郎さんが出した本や!
ブログを見つけたのはもう前になるけど、2日で全ページを見る夢中ぶり。
見ればわかるんだけども、凄くフランクな文章で苦しさがない文章を書くからスラスラ読めちゃうし次が気になるんよ。
本の紹介で「コーヒーの一杯で、一項目を読めるような本を目指した」なんてあったのを思い出してセブンイレボンへ直行。コーヒーがないといかんでしょ!
コーヒーフレッシュと、お供にバームクーヘンを購入。
さあ読むべとコタツに入ったのが午後一。今は午後5時。読み終わった。コーヒーは途中からコーラになった。
これからの数日はコーヒーとお供にウルド浩太郎……なんて思ってたんやけどねえ。
いやあ久々に活字本っちゅーのを読んだ、面白かった!
僕が想像してたより学術本というか、ブログ的なフランクさはなかったよ!
そりゃもうね、帯に「フィールドの生物学シリーズ」だからね。こりゃあ違うぜって一発でわかるね。初めて読んだこういう本。
ぼくみたいなあほでもよめるようになってるのはすばらしいことじゃないのかなあ。
いやもう本当バッタの研究のことなんだよ自分語りじゃなく。
そんな本を、振り返れば「エルマーとりゅう」「はれときどきぶた」くらいしか読んでない僕が読めるのか、読み始めは不安やったけど……。
今感想なんか書いたら長ったらしいレビューになりそうや……。
気に入ったのが偶然生まれた性バランスの章、人間で言うにふたなりバッタの研究のお話。
んー、ええなあ!これが生きてる感じや!
さあ今夜は失敗の尻拭いしねーといかん元気だそう!