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曖昧な実用性とマヨネーズ
悲しいながら、世の中には理解されにくい趣味を持つ人がいる。
彼らにとってそのコンテンツが魅力に溢れた光り輝く理想郷だとしても、他人はそのドアを開くことすら拒む。
朝ランニングをし、タンパク質を重視した食事をとり夜には筋肉トレーニングに励む。
作り上げた体脂肪率一桁のマッスルボディで週末に竹とんぼを飛ばす。
竹とんぼくらい誰でも何をしなくても飛ばせるじゃあないか。
知らないのか?これは筋肉むきむきでなければ飛ばすことのできない「アーノルド竹とんぼ」。
はじめは回転すらしなかった、今ではこのとおりですよ。
アーノルドを飛ばすために苦心しながらも、笑顔を絶やさない彼らを世間は突き放す。
はち切れんばかりの上腕二頭筋を光り輝かせながら、アーノルド同好会が行った合コンでは、ついに最大のカウンターをもらうことになった。
「で、それをしてどうなるの?」
無趣味とりあえずディズニーとか好き会の女の子であった。
相手が悪かった。落ち込むなアーノルド。